
現在インスリン注射を行っている患者さん5人に、インスリン治療に関してお話を伺いました。
後半のテーマは、インスリン治療に欠かせない『注射(針)への意識と注射のしかた』についてです。

Aさん:
いつもお腹。腕とか太股は痛いような気がして、打つ気はしなかった。医師にはどこでもいいと言われたが…。
Bさん:
お腹ですね。病院に入院している時はほとんど耳たぶで血糖値を測っていたけれど、それに比べるとインスリン注射の針は細いので、そんなに気にならない。
Cさん:
私もお腹です。一番簡単だから。
Dさん:
夏は短パンなどを着ているので、脚(太股)がやりやすいです。腕にもよく打ちます。長いこと腕に打っているので、炎症ができて、手が上に挙げづらくなりましたが。
Eさん:
夏は太股、冬はお腹が多いです。腕もよく打ちます。

Aさん:
今の針は曲がりやすい。医師に言われたままのものを使っているので、違う針があるのかどうかもわからない。
細くなった気がするので、一度替えたかもしれない。以前のものはもう少し痛いような気がした。刺す感触があったが、今のものは意外とスムーズ。しかし、その分よく曲がるような気がする。
Bさん:
医師の指示で一度針は替わったが、あまり意識はしていない。注射器自体は最初にカートリッジだったのがペン型になった時に、漏れる感じがしたので医師に訴えたら替えてくれた。針は自分で選べるとは知らなかった。
Cさん:
途中で変わった。まるっきり同じタイプだが「新型が出たよ」と医師が言ったので。1種類しかないと思っていた。少し細くなったような気もする。
Dさん:
針は何(の種類)があるという説明は一切ありませんでした。
当たり前のように針を渡されていたので、それが当然と思っていました。
Eさん:
病院で他の患者から針に関する情報を聞いて、自分から希望を出したことはあります。

Cさん:
最初主治医の先生に言われたように、「血糖値が高いのであれば、早くインスリンで下げる努力したほうがいいですよ」と。いつまでも血糖値が高い状態でいれば、合併症がそれだけ近づいてくるので。それは確かなんだから。
Eさん:
私は、糖尿病の合併症をほぼすべて経験しています。10年前に透析に入って、2年前に生体腎移植受けて、今は透析を離れましたが、確かに透析はつらかった。透析の食事療法と糖尿の食事療法、どっちが楽かって言ったら、ぜったい糖尿病。透析の食事療法は、すごくきつい。合併症になるのは「怖い」って言うんじゃなくて、合併症になるのは「ものすごく恐ろしい」と思ったほうがいいです。だったら本当にインスリン打って、ちゃんとコントロールしたほうが…。合併症を起こしてからのほうが大変。
確かにⅠ型のほうが大変かもしれないけれど、病気への取り組み方は、Ⅰ型もⅡ型も関係ない。本当に我慢するところは我慢する、薬を飲むんだったらちゃんと飲むとか、ちゃんとしないと本当に大変だなっていうのをわかってほしいです。